答案のおとし所

(元)司法試験受験生の立場から、再現答案のアップしたり、日々の勉強での悩み、勉強法などについて書いていきます。

競業避止義務(特に事実上の主宰者)(平成27年司法試験 商法設問1)

(2019.07.18) 1 事案 2 結論 3 分析 1 事案 甲社取締役B 乙社代表取締役D(乙社株式100%→10%) Dから譲り受け→B(乙社株式90%)がDを介して事実上取引を行う 2 結論 取締役会設置会社において、「取締役が自己又は第三者のために株式会社の事業の部類に属…

同種前科による犯人性立証(平成28年予備試験 刑事訴訟法設問2)

(2019.07.08) 1 結論 2 検討 1 結論 前科証拠の証拠能力が肯定されるためには、自然的関連性に加えて、法律的関連性(実証的証拠の乏しい人格評価によって誤った事実認定がされるおそれがないこと)が必要です(H24.9.7)。 これは不確かな推認(前科→犯罪…

抵当権に基づく搬出物の(抵当不動産への)返還請求(平成17年旧司法試験 民法設問2小問2)

(2019.07.05) 1 Twitterアンケート(2019.4.25) 2 結論 3 分析 1 Twitterアンケート(2019.4.25) ①公示の衣説、②善意者取得説が存在し、多くの方が①を採用していると思います。抵当権不動産上の付加一体物(民法370条本文)が、搬出された場合、— むー (…

間接正犯(平成25年司法試験 刑法)

(2019.07.04) 1 Twitterアンケート(2019.4.25) 2 結論 3 分析 4 検討 1 Twitterアンケート(2019.4.25) 間接正犯の法律構成としては、①実行行為性アプローチ、②正犯性アプローチが存在し、多くの方が①実行行為アプローチを採用していると思います。刑法…

横領後の横領(平成24年司法試験 刑法)

(2019.07.04) 1 結論 2 分析 3 おまけ 1 結論 同論点については、よくある論パ(高裁ベース)で処理する方がほとんどかと思います。 先行行為が抵当権設定、後行行為が売買契約というのが典型例で、先行行為では所有権侵害が(比喩的に)半分であり、後行…

はじめまして(jugemブログから引越し)

(2019.06.12) 1 目的 2 経緯 1 目的 受験生の視点から、①答案の落とし所及び②答案における思考過程について書いていこうと思います。 ①は、答案作成に向けた事前準備としての枠の把握(どの要件との関係か、規範のどの部分との関係か等)、理解・記憶を内…