新人弁護士が大切だと感じた4つのこと
早いもので、弁護士として働き始め既に8か月が経過してしまいました。
短いながらも弁護士として働き、大切だと感じたことについて書いてみたいと思います。
①報告
依頼者には、適宜のタイミングで報告を行うことが大切です。
依頼者からのクレームで多いのは「ちゃんとやってくれているのか」系であるように感じます。弁護士のところにまでやってきたのですから、当然に人生の岐路に立っているわけで、事案の進捗に関しては非常に関心が強いといえます。
期日終了後の報告にとどまらず、日頃から、事案の進捗を報告する必要があると思います。ここでは、事案が進んだ場合に限られず、進んでいない場合にも報告するというのが重要です。
進んでいない場合には、進んでいない理由を報告するだけでも依頼者の不安を解消させるだけの効果があると思いますし、クレームへの発展を阻止できるでしょう。
②催促
事案が進まない場合というのは往々にして起こりうる事態であり、進んでいない理由を報告するためには、なぜ進んでいないのかという理由を依頼者にきちんと説明できるようにあらかじめ準備しておく必要があります。
そのためには、進んでいない原因を解消するための行動を起こす必要があります。具体的には、回答が遅い問い合わせ先や相手方等に適宜のタイミングで催促を入れることがベターだと考えています。
これは、誤解を恐れずに言えば、依頼者への言い訳の準備といえます。ちゃんとやっているけれどもこういう事情があって進んでいないのですよと。
これまた往々にしてよくあることなのですが、催促してみると今まで進んでいなかったのが嘘であるかのように翌日回答が来たりすることがあります。先方が事案を寝かせていることもあり得るのであり、要は先方のペースでやってもらっていてはなかなか進まないということです。
③スピード感
催促も報告も早いに越したことはありません。
報告は、自分の行動が終わった直後に行えば、無意識に早く行うことができる場合が多いです。他方で、催促を早くするのはなかなか難しいように感じています。
催告に関しては、いわゆるこちらのボールを先方に投げて満足してしまうことが多く、先方に投げたボールのその後は先方のペースになってしまいがちです。先方に投げたボールについて催告を怠っていると、結局のところボールを投げてそのままにしていたのではないかという「ちゃんとやってくれているのか」系のクレームに発展しかねません。
催告に関しても意識的に早く行うようにすべきであると感じています。
なお、本題からそれますが、失敗した時も、これまた早く報告するに越したことはありません。失敗の発覚が早ければ早いほどその失敗をカバーするために選択できるオプションが多いといえます。失敗は数えきれない程するので。
④タスク管理
上記3点は何も難しいことではないではないかと思うかもしれませんが、案件数も増え、各案件の中で問い合わせ先が増えていくと、やるべきタスクの数も無尽蔵に増えていきます。
現状、最も大切なことは④タスク管理なのではないかと感じています。
個人事件が増えていけば、そのタスク管理を行わなければならないのは、紛れもなく個人事業主である自分自身なのです。
今後はタスク管理の最良の方法について考えながら仕事をしていこうと思っています。